ワーケーションがおすすめな理由!メリットやデメリットをご紹介filterワーケーションがおすすめな理由!メリットやデメリットをご紹介

ワーケーションがおすすめな理由!メリットやデメリットをご紹介

「ワーケーションに興味あるけど、メリットやデメリット含めて、具体的にどんな働き方なんだろ?導入時のポイントもあれば知りたい」という悩みを持つ方向けに、ワーケーションについてまとめてみました。

当記事では、ワーケーションとは?という基本的な部分から、メリットやデメリット、導入する際のポイントについて解説しています。多様性が求められる働き方の選択肢として理解を深められますので、ぜひ参考にしてみてください。

ワーケーションとは?

ワーケーションは、多様性が求められる時代に普及してきた働き方です。長期休暇を利用して、普段は仕事をすることのないリゾート地などで仕事をするスタイルになります。ワーケーションの語源は「Work(働く)」と「バケーション(休暇)」を合わせた造語です。コロナ禍で増加してきたのは「テレワーク」という大きなジャンルの中の一つとして、派生したワーケーションにも注目が集まっています。

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ワーケーションのポイントは「リゾート地など普段はあまり仕事をしない場所」で、リラックスしながら仕事と休暇を体験できる部分です。こうしたテレワークは基本的に、自宅やカフェもしくはサテライトオフィスでの勤務になりますので、ここが違う部分です。単純に休暇だけのほうがいいですか、この働き方は後にご紹介するメリットの一つでもあります。では、ワーケーションにどんなメリットがあるのか、それぞれ見てみましょう。

ワーケーションのメリット

近年、注目されているワーケーションのメリットには、どんなものがあるのでしょうか?それぞれ詳しくご紹介していきます。

有給休暇取得率の向上になる

企業にとっても社員にとっても、ワーケーションを活用することで有給休暇が消化しやすくなります。「日本人は働きすぎ」と世界からは見られていますが、それを示すデータとして日本人の有給休暇取得率の低さが挙げられます。海外の先進国などの有給休暇取得率は軒並み70%超えに対し、日本は50%ほどと低い傾向にあります。理由は様々ですが、人手不足であったり、周りの反応を気にして取らないこともあるようです。

こうした背景もあり2019年4月1日からは、年5日の有給休暇取得が義務化されました。取得率を向上させることは、企業からすれば社員のことを考えてくれる「ホワイト企業」というイメージアップにつながります。社員からすれば「ワーケーション+有給休暇」を活用しやくすなり、なかなか取れない長期休暇を取得することも可能になります。お互いにメリットが生まれるため、こうしたメリットも注目されています。

人材採用強化になる

上記でもご紹介したように「社員にとって働きやすい環境が整っている」という部分は、非常に大切な要素でもあります。仕事と休暇をバランス良く取る重要性を分かっている方もいるため、優秀な人材も注目しやすいです。さらに、ワーケーションは「リゾート地」など、旅行先で働くことができます。有給休暇も合わせると長期休暇を取得しやすいため、旅行好きな方にとっても魅力的な制度です。
コロナ禍においては旅行しづらい状況ですが、仕事も兼ねてということになれば、周りを気にしやすい方にとってもワーケーションを利用しやすいでしょう。働く側としても長期休暇が取得しやすいことは、企業側にとってもアドバンテージになります。結果的に、幅広い層の採用強化につながります。

生産性向上になる

ワーケーションは仕事もこなす必要がありますが、普段とは違いリゾート地などの観光地でおこないます。いつもの環境よりも、リラックスしてストレスを緩和させた状態で仕事ができるため、生産性向上にもつながります。集中して仕事をした後には、リゾート地ならではの風景やサービス、食事など非日常を体験することができます。

こうした「場所を変えて仕事をする」ことは、脳にとっても非常に良いことです。人は場所ニューロンというものがあり、場所を変えることで脳を活性化させることができます。場所を変更しただけで記憶力が40%ほどアップしたという研究結果もあり、脳にとっては良い刺激になることが分かっています。ですから、メンタル的にも脳科学的にも生産性向上につながりやすいです。

コロナ対策になる

社員が長期休暇を、それぞれのタイミングで取得してもらうことで、一定間隔で密状態を避けることが可能です。それにコロナ禍においては、長期休暇での旅行がいきづらい状況。ですが、ワーケーションという制度があれば、有給休暇も合わせて長期休暇を取得することも可能です。企業や社員にとっては、コロナ対策として有効な手段でしょう。

少しでも場所にとらわれない働き方の選択肢を増やすことは、メンタル的にも衛生面的にも合理的な方法です。ワクチンが普及し始めているものの、まだまだ今後どうなるか分からない時代です。少しでも対策になるのであれば、クラスターなどを発生させる前に様々な手段を考えて、実行していくことが大切です。

地域活性化になる

ワーケーションに注目しているのは企業や社員だけではなく、地方自治体も同じです。地方自治体の事例は後ほどご紹介しますが、企業のサテライトオフィスを設置することで、地域活性化につなげることができます。地元以外の企業が地方に進出して、長期滞在などをすることにより、地元のホテルや飲食店などの利用が多くなります。特にコロナ禍においては、企業側も密状態を避けるべく人材を分散したいため、企業にとっても地方自治体にとってもメリットがあります。

サテライトオフィスだけではなく、場所によっては仕事に役立つワークプランなどもあるため、普段は経験できない体験をすることも可能です。これは、社員にとっても成長を促す良い機会でもあります。企業・社員・地方自治体全てにメリットが生まれるのが、ワーケーションという働き方の、最大の魅力かもしれません。

ワーケーションのデメリット

ワーケーションにはメリットが多いですが、デメリットもあります。実際に、どんなデメリットがあるのか見ていきましょう。

勤怠管理が難しい

ワーケーションでは、休暇も兼ねてリゾート地などに行っている状態です。つまり、仕事をしているように「見せかける」ことも、状況によっては可能な場合があるでしょう。この部分をどう管理するのかが、企業側にとっては一番の課題です。勤怠管理を、どうすれば「社員が仕事をしている状況」を把握できるのかを、事前に考えておく必要があります。とはいえ、社員も休暇を兼ねてワーケーションに行っているため、あまりにも管理が厳しいと逆にストレスを感じてしまうかもしれません。なので、こうしたデメリット部分もあるということを、事前に説明した上で対象となる社員を選定することも必要になるでしょう。

コストが増加する

ワーケーションを導入するには、遠隔地でも仕事がスムーズに捗るように環境を整備する必要があります。上記でも挙げた勤怠管理システム、オンラインツール、インターネット環境、PCやスマートフォンの貸与など、構築しなければいけません。さらに、通信費も必要になります。オンラインツール導入には、社員数十名規模でも年間で数百万ほど必要になる場合も。企業の規模が大きくなるほど、コストも増加することは理解しておく必要があります。その他、実施することで分かる見えない部分でのコストも、発生する可能性があることも想定しておいたほうがいいでしょう。

セキュリティに不安がある

ワーケーションは遠隔地で仕事をすることになるため、セキュリティ環境が整っていなければ企業としてはリスクが高いです。個人情報はもちろんのこと、社外秘情報の扱いなど事前の対策が必要になります。ワーケーションをおこなう社員に対しては、セキュリティ対策済みのPCやスマートフォン貸与や、盗難対策もしておかなければいけません。さらに、社員自身のセキュリティに対する意識を高めておくことも大切で、事前の研修やルールなども整備しておくことも忘れてはいけません。

職種によっては恩恵を受けられない

ワーケーションは、向いている業種と向いていない業種があります。例えば製造業では、マシンオペレーターの方はワーケーションを取り入れるのは難しいでしょう。現場で機械を動かすことで仕事が成り立つためです。ですが、製造業でも管理職の方や営業職の方などは、トラブルや地元に留まる理由がなければ、ワーケーションをすることが可能。これは製造業に限らず、飲食業でも小売業でも同じことが言えます。一般的にワーケーションが実施しやすいのはIT業界です。例えば、WEB制作の方であれば、制作するPCがあれば仕事をすることが可能です。

ワーケーションの導入ポイント

デメリットをお伝えしてきましたが、それを踏まえてワーケーションを導入するときのポイントを解説します。

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勤怠管理をどうするか

ワーケーションは「遠隔地」で「休暇も含まれる」ため、勤務時間の把握が難しいという問題があります。これを解消するには、ワーケーション用の勤怠管理システムを導入する必要があるでしょう。自社で構築できるのであれば、構築しておくのがコストを考えると得策です。さらに、システムだけではなくフレックスタイム制を導入しておくといいでしょう。管理者と社員が、お互いのスケジュールを共有しておき、常に何をおこなっているのか把握しておく環境を整えることも大切です。一定の基準を設けてクリアしている社員を対象にするなど、社員の教育面でも対策をおこなっておくといいでしょう。

労災認定をどうするか

ワーケーションは休暇も含まれるため、ワーケーション中に発生したアクシデントによる事故が発生した場合の労災を、どこまで認定するのかも問題です。事前に企業側でワーケーション中の業務範囲を定めておき、その業務範囲の中での事故に関しては適応するといった明確な基準を設けておきましょう。最終的には、社員に業務報告をしてもらう中で判断するしかないため、場合によっては労災認定されない場合もあります。この部分は、事前に社員に伝えておく必要があるでしょう。

セキュリティ対策をどうするか

社外での仕事をおこなうため、セキュリティ対策は必須になります。対策としては事前にセキュリティ対策されたPCやスマートフォンを貸与したり、企業側でポケットWi-Fiなどの機器を整備しておくのがベストです。社員は仕事をする場を、業務に応じて変更する意識が必要です。個人情報や社外秘情報を扱う場合は、個室で仕事をすることも考えなければいけません。さらに、盗難されたときのリスクを考えて、MAMを採用するのも良い方法です。業務に使用するアプリのデータを制御できるため、盗難されたときにデータを削除することが可能です。

人事評価をどうするか

勤怠管理の部分でも触れましたが、社員の労働環境を全て把握することが難しいという問題があるため、ワーケーションをおこなう社員用の人事評価制度を整備する必要があります。営業職などの「数字で成果が分かりやすい職種」であれば、評価もしやすいです。ですが、数字では把握しきれない事務職などの場合は、評価が難しいでしょう。せっかくのワーケーションなのに、評価されなければモチベーションも生産性も下がる可能性があります。ですから、職種に合った評価制度の見直しをおこない、何をもって評価するのかを明確に決めておきましょう。

就業規則をどうするか

ワーケーションを導入するにあたり、就業規則の制定も必要になります。ガイドラインなどを作成して、ワーケーション用のルールを明確に決めておきましょう。対象社員・勤怠管理・人事評価・業務時の費用負担・申請方法など。この部分が明確になっていないままおこなうと、中途半端に失敗してしまう可能性が高いです。さらに、明確に定められた就業規則を、分かりやすい形で社員などに周知させることも必要です。社員の意識の高さもワーケーションをおこなうさいの生産性は変わります。より良い成果を出すためにも、土台はしっかり作っておくことが肝心です。

ワーケーションを理解して活用しよう

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ワーケーションを活用することで、企業や社員の生産性アップにつながります。そのためには、就業規則を制定したり、ワーケーション先での仕事環境を整備したり、人事評価を見直したりと、成功させるポイントがいくつかあります。これらを解決できれば、デメリット以上のメリットが望めます。コロナ禍で多様性を求められている時代ですから、様々な働き方に目を向けて、どう活用していくかで今後の成長が変化します。当記事でワーケーションについて理解を深めることができ、うまく活用して頂ければ幸いです。

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