スタートアップ企業とは?ベンチャーとの違いやデメリットなど解説!filterスタートアップ企業とは?ベンチャーとの違いやデメリットなど解説!

スタートアップ企業とは?ベンチャーとの違いやデメリットなど解説!

「スタートアップ企業って、どうなんだろう?起業する側と就職する側で、それぞれどんなメリットやデメリットがあるの?自分はスタートアップに向いているのかも知りたい」こんな悩みを持つ方向けに、スタートアップ企業についてまとめています。
本記事では、スタートアップ企業の基本的な部分から、ベンチャー企業との違い、メリット・デメリット、向いている方や向いていない方を解説します。スタートアップ起業はリスクがある一方で夢のある企業でもありますので、ぜひ参考にしてみてください。

スタートアップ企業とは?

スタートアップ企業とは?

スタートアップ企業とは、一般的に「起業したばかりの会社」と認識されています。他には「革新的なアイデアを形にしようとしている会社」という認識もあります。特徴は、事業内容次第では短期間で急成長が見込める可能性があることです。専門性が求められることや、世間的に認知されていないような事業内容を扱うこともあるため、新卒で入社するのは難しい傾向にあります。経営自体も不安定になりやすく、場合によって途中で方向転換せざる負えない可能性もあるため、一般の会社よりはリスクが高いです。その代わり、波に乗れば成長スピードが早く、会社も自身も急成長していけるでしょう。

ベンチャー企業との違い

スタートアップ起業とベンチャー企業との違いは、明確な判断基準で分けられているわけではありません。ただ「起業後の安定や成長度合い」で、分けられることが多いです。スタートアップ企業は、立ち上げ直後の不安定な時期の会社を指すことが多いです。一方、ベンチャー企業は、スタートアップから事業内容や会社の方向性が固まり、資金調達や組織づくりといった土台を作り終えた時期の会社を指すことが多いです。スタートアップ企業からベンチャー企業へ、ステップアップすると思えばいいでしょう。ベンチャー企業自体は「既存のビジネスを中長期的に拡大させる企業」という認識もあるため、スタートアップで事業が安定して認知されてきた場合に、ベンチャー企業と呼ばれることに違和感はありません。

スタートアップ企業のメリット

スタートアップ企業には、様々なメリットがありますので解説します。

起業する場合

経営者として、スタートアップ企業を立ち上げて経営するメリットを解説します。

成長スピードが早い

既存のビジネスをおこなうにしろ、革新的なビジネスをおこなうにしろ、立ち上げたばかりの会社では、やることが無限にあります。基本的にスタートアップは、実力のある人材を少数精鋭で集めて始めることが多いです。ですが、それでも立ち上げて間もない不安定な会社では、思いもよらぬトラブルが発生する可能性が高く、経験がなければ戸惑ってしまうこともあるでしょう。ですが、そうした環境は「自己成長させる」には最適な環境です。様々なパターンを経験することで、より成長を促すことができます。

自分で事業を起こすやりがい

起業全般に言えることでもありますが、スタートアップ企業を作ることは、とてもやりがいのある仕事です。特に「これまでにない斬新な起業アイデア」を形にしようとしているなら、想像を絶する苦労が降りかかるかもしれません。ですが、難易度が高いほど達成した時の高揚感があります。既存のビジネスを大きくするにしろ、新たなビジネスを大きくするにしろ、自身で立ち上げたものが世の中のユーザーに認知され必要とされるのは、とてもやりがいがあります。

その分野で有名になれる可能性あり

既存のビジネスを大きくする以外に「世の中に普及していない新たなビジネスを作っていく」という挑戦をするスタートアップ企業が多いです。そうして大きくなった企業は、その分野を代表する企業として認知されます。その分野を引っ張っていく企業になれるため、有名になれる可能性は十分です。ゆくゆくは株式上場させて、さらに大きな企業へと成長することもあるため、「有名になりたい」野心のある方にとっては挑戦のしがいがあります。

将来的に大きなリターンを得る可能性あり

スタートアップ企業は、短期間で急成長する可能性が高いのが特徴です。会社が大きくなった時には、主に2つの大きなリターンを得られる可能性があります。1つはストックオプションです。ストックオプションは、決められた株価で株を購入できる権利をもらえる制度です。創業期から持っていれば、株式上場などで株の価値が跳ね上がれば、一気に億万長者になる可能性があります。2つ目は、会社自体が拡大して安定すれば売却することも可能です。売却益はピンキリですが数億円、数十億~も夢ではありません。

就職する場合

求職者として、スタートアップ企業に就職する際のメリットを解説します。

会社の成長が見られる

スタートアップ企業は、事業を開始したばかりの小さな会社です。そのため、新卒を雇って教育するほどの余裕がないため、基本的に能力のある人材を集めて始めます。そんな環境で仕事をするため会社の成長速度が早く、それを間近で感じることができます。さらに、これまでにないビジネスモデルである場合は、普及し始めれば一気に拡大する可能性があります。こうした会社の成長は創業期ならではであり、なかなか経験できることではありません。

スピード感とやりがいのある職場

上記でも触れましたが、立ち上げ当初の会社は経営者との距離も近く、意思決定もスピーディーな場合が多いです。そのため、一般の企業とは異なり、アイデアを形にするまでのスピードが早いです。立ち上げ当初は、事業内容や方向性が定まっていないこともあるため、チャレンジして経験値を蓄積しなければいけません。時間は有限ですから、スピードが求められるのは当然です。こうした職場では、自身の仕事内容以外に、他の雑務などもこなさなければいけない場合も多いため「会社を動かしている」という大きなやりがいもあります。

起業のトレーニングになる

立ち上げ当初から関われるということは非常に貴重な経験であり、創業メンバーは経営者との距離も近くなります。さらに、会社の将来に大きく関わる仕事をこなすため、将来的に起業を考えている方にとっては、とても良いトレーニングになります。すぐに起業できる能力が身に付かなくても、会社が大きくなれば経営幹部として人をまとめる立場になり、経営者感覚が養えるようになります。あらゆる経験ができる、スタートアップ起業ならではのメリットと言えます。

ストックオプションなどでリターンを得る可能性あり

経営者同様に、就職できればストックオプションで、将来的にリターンを得る可能性があります。ストックオプションは経営者でも社員でも、決められた価格で株を購入することができます。スタートアップ企業は「創業期」の株価で購入することができるため、急成長して上場まですれば大きなリターンを得ることも可能です。さらに、創業期からのメンバーであれば経営幹部になれる可能性があり、給与面でも大きなリターンを得ることが可能でしょう。

スタートアップ企業のデメリット

スタートアップ企業には、様々なデメリットもありますので解説します。

起業する場合

経営者として、スタートアップ企業を立ち上げて経営するデメリットを解説します。

成功させる難易度が高め

これまでにないビジネスでスタートアップ企業を経営する場合、既存のビジネスよりも成功する難易度が高くなります。既存ビジネスよりも相当な努力をする必要があるうえに、それが結果に結びつく保証もありません。数年間は目が出ない可能性もあり、そのまま経営が困難になる可能性もあります。ですが、それはスタートアップ企業の宿命であり、事前に理解しておくことで対策も考えやすくなります。軌道に乗りだせば急成長する可能性は十分にありますので、成功させるためには万全の準備や戦略が必要不可欠です。

早期に倒産する可能性がある

中小企業庁のデータによれば、スタートアップ企業の発展形であるベンチャー企業の倒産率は、5年後で85%、10年後で93.7%、20年後には99.7%となっています。これは非常に高い数値となっています。一般的な企業の倒産率でいえば、5年後は約60%というデータとなっており、これを見るだけでも高いことが分かります。つまり、ベンチャー企業の前進であるスタートアップ企業の倒産率は、さらに低くなっていることが予想されます。とても不安定と言わざるおえません。ですが、だからこそ失敗するケースを多く知ることができます。そのデータを元に自身のスタートアップ企業が、どのようにすれば成功させられるかの戦略を考えることは可能です。

就職する場合

求職者として、スタートアップ企業に就職する際のデメリットを解説します。

残業が多くなる可能性あり

会社を立ち上げて間もない時期は、自身の仕事以外にもやることが山ほどある場合が多いです。特に少数精鋭でスタートする場合は、一人当たりの担当する業務の範囲が広くなりがちです。そして、いくら優秀な人材だからといっても、スタートアップ企業ならではの体験したことのないトラブルなども発生する可能性があります。その場合には、残業が多くなる場合があります。しかし、創業期にはよくあることで、そうした頑張りの積み重ねが結果を生むことになります。

会社自体が安定していない

スタートアップ企業は創業したての会社であるため、他の安定した企業とは違い不安定です。特に事業の方向性については、立ち上げ当初であれば方向転換しやすいため、結果が出なければ大きく方向性を変える可能性があります。その結果、事業が軌道に乗ればいいのですが、逆にうまくいかない場合も当然あることは理解しておく必要があるでしょう。新たなビジネスモデルに挑戦する場合は、特に不安定要素が強くなります。ですから、あらゆるトラブルや対策を事前に考えておき、仕事を通じて実践しながら経験値を積む必要があります。

給与や福利厚生など不安要素あり

会社が安定していないということは、決まった給与や充実した福利厚生などには期待できません。売上が安定するまでは仕事量に見合った給与が、もらえない可能性があります。各種手当や退職金制度も整っていないかもしれません。中には、初めから福利厚生を充実させることで、人材確保に役立てる企業もあるようです。基本的には、給与や福利厚生を気にするのであればスタートアップ企業ではなく、一般企業に入るべきでしょう。それ以上に「自分で会社を作っていく」といった部分で、やりがいを感じて仕事をすることが大切です。

スタートアップ企業に向いている人

スタートアップ企業に向いている方の特徴を解説します。

自主性が高い

スタートアップ企業は、設立間もない企業であり、教育環境が整ってないことが多いです。そんな中で、自主的に行動して学ぼうとする姿勢がない方は、スピード感のある職場にはついていけないでしょう。

成長意欲がある

会社の創業期に得られる経験は、一般の環境が整った企業より、何倍も何十倍も濃い経験を積むことができます。予期せぬ事態に対処しなければいけなかったり、幅広い仕事をこなさなければいけないこともあります。だからこそ、成長意欲がある方にとっては最高の環境だと言えます。

臨機応変に対応できる

会社が不安定な分、急な方向転換やトラブル対処などに対応しなければいけない場面が、一般の企業よりは多くなるでしょう。その都度「臨機応変に対応できる方」「対応するのが苦ではない方」は、スタートアップ企業に必要とされるでしょう。

将来的に起業を考えている

会社の創業期を経験できるチャンスは滅多にありません。そのまま、そのスタートアップ企業で経験を積んで、経営幹部になるのも悪くありません。ですが、スタートアップ企業で活躍できる方は、自身でも起業しようと思えばできる能力を持っていることが多いです。将来的に起業を考えているのであれば、最適な環境だと言えます。

スタートアップ企業に向いていない人

スタートアップ企業に向いていない方の特徴を解説します。

安定を好む

これから会社を作っていく初期段階のため、給与や福利厚生、会社の環境などが整ってない場合があります。さらに、事業内容の方向転換などもあり得るため、安定志向の方にはオススメできません。

決められた仕事だけしたい

スタートアップ企業は不安定要素が、一般的な企業よりは多いです。それは仕事内容にも言えることです。自身の担当する仕事以外にも、突発的に対応しなければいけない仕事が発生する可能性があるため、決められた仕事だけをしたい方には向いていません。

定時で帰りたい

創業期の会社では、時間が足りないほど業務量が多くなりがちです。そのため、残業が通常よりは多くなる可能性が高いです。そういった状況を好んでできる方ならまだしも、定時でサクッと帰りたい方は避けるべきです。

スタートアップ企業を理解しておこう

スタートアップ企業を理解しておこう

スタートアップ企業は、立ち上げたばかりの創業期にあたる会社です。一般の企業よりも安定性に乏しく、倒産率も高めになっています。その代わり、急激に成長する可能性があり、将来的に大きなリターンを得られる可能性があります。想像を絶する苦労もありますが、その分、会社が大きくなるのを実感でき、やりがいや濃い経験を得ることができるでしょう。スタートアップ企業を理解して、起業または就職することをオススメします。

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