居抜きオフィスとは?メリット・デメリットや探すポイントを解説!filter居抜きオフィスとは?メリット・デメリットや探すポイントを解説!

居抜きオフィスとは?メリット・デメリットや探すポイントを解説!

当記事では、居抜きオフィスの基本から、人気の理由、向いている規模、メリット・デメリット、探す時のポイントを解説しています。居抜きオフィスは、コストを抑えつつ手軽に移転できるなどのメリットがありますので、参考にしてみてください。

居抜きオフィスとは?

居抜きオフィスとは?

居抜きオフィスとは、前借主が構成したレイアウトや購入したオフィス家具などを、そのままの状態で残しているオフィスです。すでにオフィスとしての機能を持たせているため、業務開始までの時短になります。通常は空の状態で借りるため、レイアウトからオフィス家具の発注や配置などの手間とコストが必要です。そんな手間とコストを削減できるのが居抜きオフィスになります。

スケルトン物件との違い

スケルトン物件とは、建物の躯体(くたい:壁や天井や床などの内装が何もない)だけの物件のことであり、コンクリート打ちっぱなしの状態です。居抜きオフィスとの違いは「すぐに業務がおこなえる状態かどうか」という違いでしょう。スケルトン物件では、契約しただけでは業務開始できず、内装工事やレイアウト、オフィス家具の配置などが必要になります。居抜き物件では、内装はもちろんレイアウトやオフィス家具がそのまま残っている状態になり、業務によっては手間なく始めることが可能です。

居抜きオフィスが人気の理由

居抜きオフィスは、スタートアップやベンチャー企業といった、成長が早い企業にとって人気です。事業規模が急激に大きくなりやすいため、社員の人数も比例して急激に増えていきます。ですから、移転を繰り返すことが多くなるため、コストを抑えつつもスムーズに入居できる居抜きオフィスを好みます。さらに、コロナの影響により、スタートアップやベンチャー企業だけではなく、一般企業からも注目されるようになりました。テレワーク導入などで働き方が大きく変わったことや、業績悪化する企業が増えたためオフィスの縮小化が進んでいます。移転する企業が増加するとともに、コストを抑えて移転できる居抜きオフィスが人気です。

居抜きオフィスに向いている規模

居抜きオフィスは、大規模オフィスよりも小規模オフィスの方が多いです。規模が大きければ要望も多いため、その規模に合う様々なレイアウト設計をします。そうしたレイアウトは、企業によっては必要なかったり、使いづらかったりする可能性が出てきます。小規模な居抜きオフィスは、レイアウトも単純で万人受けすることが多い印象です。居抜きオフィスを活用する属性は、スタートアップやベンチャー企業といった小規模企業が多いため、小規模オフィスのほうが向いているでしょう。

居抜きオフィスのメリット

居抜きオフィスには様々なメリットがありますので、それぞれ解説します。

大幅にコストを抑えられる

居抜きオフィスの最大のメリットとも言えるのが、オフィスを借りたあとの初期費用を大幅に抑えられることです。オフィスを契約して借りたあとは、業務が円滑におこなえるようレイアウト、オフィス家具の購入、インターネットや電話などの回線工事、床や影などを張り替える内装工事など多くの費用が発生します。初期費用を抑えるために自身でおこなえる作業もありますが、オフィスとしての機能や効率を考えるなら専門業者に依頼するのが確実です。ですから、通常のオフィスでは費用が多くなりがちです。居抜きオフィスを選択することで、前借主が考えたレイアウトやオフィス家具や設備などが、そのまま利用することが可能です。部分的に買い替えなどをおこなったとしても、0から環境を構築するよりは大幅なコスト削減が実現できるでしょう。

業務開始までの時短になる

居抜きオフィスは、前借主が残したオフィス家具などの設備を利用することができるため、業務開始までの時短につながります。0から業務がおこなえるオフィス環境を構築するためには、どうしても時間がかかります。レイアウトプランニングや内装工事など、業者との打ち合わせから始まり、工事期間も含めてある程度の時間が必要になります。なんらかのトラブルでスケジュールが遅れれば、さらに業務開始まで遠ざかることになりかねません。その点、居抜きオフィスは、オフィス環境がすでに整っているため、業種によってはすぐにでも契約後に業務開始できます。後々、レイアウトの見直しや備品の追加などおこなうにしても、0から構築するよりは遥かに効率的です。移転後すぐに業務を始めたい企業にとっては、コスト削減もできて一石二鳥と言えます。

退去時の負担が少ない

退去時の負担が少ない

これまで居抜きオフィスとして活用されているのであれば、居抜き状態で退去できる可能性があります。そうなれば、退去時の原状回復費が削減でき、オフィス家具などの設備を処分する必要がなくなるため、スムーズに退去できるでしょう。居抜き状態ではなく0の状態に原状回復する場合は、原状回復費や処分費などの費用、設備などの撤去に関する業者との打ち合わせや作業、退去までの時間を削減できます。ただし、これまで居抜きではないオフィスで居抜き状態で退去する場合には、解約予告の提出と物件オーナーへの交渉が必要です。居抜きオフィス需要は高いため、交渉してみることをオススメします。ただし、完全に原状回復をしなければいけない場合は、原状回復費が高くなる可能性があることは理解しておいてください。

オシャレなオフィスが多め

居抜きオフィスには、オシャレなオフィスが多いです。スタートアップやベンチャー企業が好んで使用することが多く、オフィスデザインに対してこだわりを持っていることが多いです。そのため、内装やオフィス家具やレイアウトなど、通常のオフィスよりもオシャレであったり、より使い勝手の良い環境を構築していることが多いです。そうすれば入居してもらいやすくなります。こうしたオシャレなオフィスに入居することで、社員のモチベーションアップにつながりますし、企業のブランディングになることがあります。さらに、様々な方面で話題になることがあり、知名度アップや新規顧客獲得につながるでしょう。

居抜きオフィスのデメリット

居抜きオフィスにはデメリットもありますので、それぞれ解説します。

レイアウト次第では使いづらい

前借主が設計したレイアウトは、前借主が使いやすいように構築されているため、自社にとっては使いづらい場合があります。すでに決まっているレイアウトは、自由に再設計できない可能性があるので注意が必要です。内覧の際に良いと思っていても、実際に使用してみることで使いづらさを実感する場合があります。特に、デザイナーズオフィスでは、機能性よりもデザイン性を優先していることがあり、入居後しばらくしてから問題が出ることもあるでしょう。ですから、どうしても現状のレイアウトが気になるのであれば、再度見直すための時間と工事をおこなう必要があります。せっかくの居抜きオフィスですから、あまり時間と費用をかけても本末転倒なので、よく検討してください。

コストが増える可能性がある

居抜きオフィスのメリットは、前借主が設計したレイアウトや残された設備が、そのまま使えることです。ですが、上記でも書いたとおりレイアウトが使いづらければ、再度プランニングから工事までおこなうことになりため、コストがかかってしまうでしょう。さらに、残された設備が古く耐久性に不安が残るものがあれば、修理や交換などのメンテナンスコストが増えることも考えられます。残されている物で、自社の業務にとって必要がない場合は、処分する費用も発生するでしょう。初期費用を抑えて借りることができる居抜きオフィスですが、実際にはプラスアルファでコストがかかる可能性を考慮しておくといいでしょう。

希望物件を探すのが難しい

これまで挙げてきたデメリットとも関係してきますが、前借主の使いやすいように設計されているオフィスですから、自社にとって初めから完璧に使いやすい居抜きオフィスを見つけることは難しいでしょう。それぞれ独自のレイアウトや設備、デザイン性や機能性があるため、事前に移転するオフィスに求めるものを慎重に検討してください。その上で、自社が求める条件に近い居抜きオフィスが見つかるまで、時間が許す限り気長に探しましょう。急いでい移転しなければいけない場合は、条件を少しでも緩和させて探すと選択肢が広がります。

居抜きオフィスの探し方

居抜きオフィスを探す場合には、居抜きオフィスを専門に扱う業者を探すといいでしょう。「居抜きオフィス」などのキーワードで、専門に扱っている業者をインターネットで検索すれば出てきます。専門業者であれば、公式サイトに居抜きオフィスの契約に関することや、選定ポイント、退去時の注意点などが記載されている場合があります。当記事でも解説はしていますが、より詳細な情報なども得られる可能性があるので、一度調べてみてみることをオススメします。

居抜きオフィスを探す時のポイント

居抜きオフィスを探す際のポイントを解説します。

内覧してレイアウトなどチェックする

とても大事なポイントです。通常のオフィスでの内覧以上に、居抜きオフィスでの内覧は重要です。事前にサイトの写真などでも、ある程度は確認することができますが、実際に見るからこそ分かる細かい部分もチェックしましょう。急いで移転しなければいけないという状況であっても、必ずおこなうべきです。焦って契約してしまうと、思いのほかコストや手間がかかってしまう可能性があるので、事前の内覧はしっかりおこなうようにしてください。

実際の使用をイメージする

実際の使用をイメージする

目当ての居抜きオフィスが見つかったら、実際にオフィスを使用しているイメージをしてみましょう。サイトに掲載されている写真や動画も参考になりますが、内覧時にこそイメージがしやすくなります。実際に見てみることで、自社の業務にとって使いやすい動線が確保されているか確認できますので、業務をおこなっているイメージをしてみてください。イメージすることで、気付けなかったことに気付くこともあるでしょう。

入退去時に必要な費用を確認する

長期間使用されていない居抜きオフィスでは、入居する際にクリーニングする必要があります。清掃業者に依頼する場合は、その分の費用が発生します。オフィスの状態次第では、大掛かりなクリーニングが必要になる可能性もあるので、オーナーや管理会社に聞いてみましょう。退去時にも原状回復費などの諸費用が発生するかを、しっかり確認してください。

不具合が起きても自社の責任であることを理解する

居抜きオフィスは、前借主のオフィス環境を引き継ぐ訳ですが、引き継ぐというのはオフィスの権利だけではありません。オフィス環境に何らかの不具合が出たとしても、それに対する責任も同時に引き継ぐことになります。このことを理解しないまま契約すると、後々トラブルになる可能性があります。そのような可能性も考慮して、居抜きオフィスを契約しましょう。

マッチしたオフィスが見つかったら早期に決断する

自社に合うマッチした居抜きオフィスを見つけたら、早期に決断して内覧をおこない契約するといいでしょう。居抜きオフィスは需要があり、自社にとって理想のオフィスであれば、他社も同じような魅力を感じている可能性が高いです。独自性の高い居抜きオフィスであれば、同じような条件で市場に出てくることは少ないでしょう。良いと思える物件ほど早く借主が見つかるため、検討して問題がなければ早期に決断するほうが無難です。

居抜きオフィスを有効活用しよう

居抜きオフィスを有効活用しよう

居抜きオフィスは、前借主が設計したレイアウトや設備などを、そのままの状態で借りられるオフィスです。自社でレイアウトや設備を揃える必要がなく、入居する際の手間が少ないため需要が高まっています。一方で、すでに構築された環境が使いづらかったり、場合によってはコストが追加で必要になる場合もあるでしょう。これらは、内覧時にしっかりチェックすることで、ある程度は緩和解決できます。希望の居抜きオフィスが、なかなか見つからないこともありますが、焦らずじっくり待つことも大切です。当記事で解説した探す際のポイントも意識して頂き、良い居抜きオフィスが見つかれば幸いです。

©RJ OFFICE