おしゃれなオフィスのメリット・デメリット解説!作るときのポイントもご紹介
「おしゃれなオフィスを検討しているから、具体的なメリットやデメリットが知りたい。作るとしたら何を意識すればいいのか、事例も合わせて教えてほしい」こんな悩みを持つ方向けに、おしゃれなオフィスについてまとめてみました。
当記事では、おしゃれなオフィスが人気な理由から、具体的なメリットやデメリット、作るときのポイントをご紹介します。ポイントを抑えれば生産性アップやブランドイメージ強化などメリットが多いので、ぜひ参考にしてみてください。
おしゃれオフィスが人気な理由
近年では海外のIT関連企業などの影響により、おしゃれなオフィスが増えてきた日本。ですが、まだまだデザインにこだわっている企業が少ないのが現状です。だからこそ、おしゃれなオフィスに憧れたり、自社にも取り入れようとする企業が増えています。人気のおしゃれなオフィスを探すために、1年ほど探し回っている企業もあるほどです。
日本では「会社は仕事をする場であり、リラックスや遊び心を求める場ではない」というような、硬いイメージが定着しています。確かに、業種によってはデザインにこだわる必要がなのも事実。仕事さえできれば、必要最低限でも問題ないでしょう。ですが、多様性が求められる時代になり、働き方や社員の意識も変化しています。デザインを意識することで、得られるメリットが存在するのも事実です。次から、そのメリットについて詳しく解説します。
オフィスをおしゃれにするメリット
おしゃれなオフィスにすることで、様々なメリットが生まれます。企業にとっても社員にとってもプラスになる内容です。
ブランドイメージ強化になる
オフィスを自社が持っているコンセプトに沿ったデザインにすることで、ブランドイメージを分かりやすくアピールすることができます。特に、クライアントや来客に対して好印象を与えることができ、イメージアップにもなります。このように強烈な印象を残すことで話題性が生まれ、各メディアやSNS、口コミで広がりやすい。結果的にイメージアップはもちろん、顧客獲得につながる可能性もあります。おしゃれなオフィスはブランドイメージ強化に貢献してくれるでしょう。
社員のモチベーションアップになる
特にクリエイティブな事業をおこなっている企業の場合、流行やおしゃれに敏感な社員が集まりやすいため、オフィスに「おしゃれ感」を出すことでモチベーションアップにつながります。それ以外の企業でも、社員に対して自社の伝えたい理念などを、遊び心を交えながら楽しく認識させることができます。会社は1日のうちでも1/3を過ごす場所。社員につまらないという意識を持たせず「働きたい」と思ってもらえることは、企業にとって業績に直結しますので大切です。
コミュニケーションが活性化する
おしゃれなオフィスには「フリーアドレス席」や「ラウンジ」など、社員同士がリラックスして交流できるようなスペースを作っている場合が多いです。リラックスできて開放的なスペースで交流ができると、今まで思いつかなかったようなアイデアが生まれたりもします。社内のコミュニケーションが活性化するだけではなく、これまで解消できなかった問題の解決につながったり、新事業のアイデアが浮かんだりと相乗効果も期待できます。
人材採用強化につながる
「おしゃれなオフィスで働きたい」という理由で就職活動をおこなう方がいるほど、デザインにこだわったオフィスは人気です。こうした影響力の高い企業は、地方にまで影響を与えやすいため、眠っている優秀な人材を確保することもできます。仕事に対してもそうですが、その企業(オフィス)で働きたいというモチベーションが高いため、意識が高い人材の採用強化につながります。
生産性向上につながる
おしゃれなオフィスは、その空間自体に刺激されてモチベーションが上がりやすくなります。さらに、こういったオフィスで働く方は、その企業で働けることに誇りを感じており、企業の価値に見合った仕事をしようとする高い意識も持っています。そういった人材に加えて、デザインにこだわりつつも機能性も考えられているため、より生産性向上が期待できます。意識の高い人材が好きな環境で刺激を受けながら、機能性の高いオフィスで働いていれば必然的に生産性は向上します。
オフィスをおしゃれにするデメリット
オフィスをおしゃれにすることでメリットも生まれますが、当然デメリットも生まれます。具体的に、どんなデメリットがあるのか見てみましょう。
賃貸でも内装工事でもコストが増える
デザインや機能性にこだわることで、増えてしまうのがコストです。デザイナーズオフィスと通常のオフィスの家賃を比べるとよく分かります。デザイナーズオフィスのほうが、割高になっているはずです。自分たちでオフィスを作る場合も同様です。それもそのはずで、通常おこなわない内装工事をおこなったり、必要以上に高品質なオフィス家具を揃えるということは、それだけ予算が必要になります。こだわりが強い環境を作るためには、それだけ質の高いものをチョイスするためコストが高くなります。どうしてもコストは高くなってしまうものの、その環境で生産性が向上して利益が挙げられるなら安いものです。先行投資として考えて、事業拡大を目指していきましょう。
見つけるまで・完成までに時間がかかる
賃貸で探す場合、理想のオフィスを見つけるまで時間がかかります。デザインの他にも立地や広さ、機能性や家賃など様々な要素を検討する必要があるからです。せっかくこだわりのオフィスを見つけるのに、中途半端では意味がありません。こだわるほどに時間がかかると思っていいでしょう。デザイナーズオフィスは人気のため、なかなか空きが出ない場合もあります。空きを見けられても、他の企業とバッティングしてしまうことも多く、オーナーや管理会社の審査に受からないと入居できません。このため、1年以上も理想のオフィスを探している企業もいるほどです。自ら作る際も同様に、こだわるほど作業工程が増えて内装工事の期間が長くなってしまいます。ですから、おしゃれにこだわったオフィス探しや作りは、ある程度の時間が必要だということを理解しておきましょう。
デザインだけで決めると後悔することがある
いくら「おしゃれ」にこだわっているとはいえ、デザインだけで選んでしまうと後悔する可能性もあります。自分で作る際には、頻繁にオフィスに出向いて様子を確認できるため、現状のデメリットが途中で気付きやすくなります。ですが、賃貸の場合はそうもいきません。内見でオフィスを見れるものの、それはあくまで内見時のみであり、実際にオフィスに長期間居れるわけではありません。例えば、全面ガラス張りのオフィスは、インパクトがありつつも「おしゃれ」ですが、デメリットもあります。太陽光によってPC画面が見づらくなったり、夏は暑く冬は寒くなりやすいというデメリットがあります。これは、内見時だけでは分からない部分なので、デザインだけにとらわれず機能性も確認しておきましょう。
立地が悪い場合がある
賃貸の場合になりますが、デザイナーズオフィス物件の多くは駅から離れていたり、低層ビルの中に作られていることが多いです。これには理由があります。建物の高さは、どんな土地にも自由に建てられるというわけではなく、自治体によって高さの制限が決められています。駅周辺では高さのあるビルを建築することで、多くの商業施設を効率よく入れることができるため多くの集客が見込めます。さらに防災面でも、延焼を防ぐことができるため、駅周辺では「最低限度(最低の高さ制限)」が設けられていることがあります。デザイナーズオフィスは高層ビルとして建築されることが少なく、駅周辺などの立地には建てづらくなっています。その結果、駅から離れた立地になってしまうことが多くなることを認識しておきましょう。
おしゃれで機能的なオフィスを作るポイント
オフィスを自分好みに作る際には、いくつかのポイントがあります。単純にデザインだけで考えると、逆に居心地が悪くなってしまうことも...。ですから、下記で解説するポイントを参考にして頂き、おしゃれで機能性のある快適なオフィス目指しましょう。
コンセプトを決める
まずは全体的に「伝えたいこと」「意識してほしいこと」など、オフィスのコンセプトを明確にしましょう。ここがブレてしまうとデザインだけが先行してしまい、本来の意味がなくなってしまいます。全体的なコンセプトを決めたら、次は各スペースごとのテーマを決めていきましょう。エントランス・ワークスペース・会議室・リラックスルーム・食堂など。うまく考えられない場合は、オフィスデザイン専門家に相談してみましょう。
機能性とのバランスを考える
おしゃれなオフィスというだけでは、本来のオフィスとしての機能性が損なわれる可能性があります。そこで同時に考えるべきはオフィスの機能性です。機能性がなければ、オフィスは単なるアート作品になってしまうでしょう。下記では機能性を得るためのポイントを解説しています。
動線を考える
オフィスの動線とは「オフィス内の人の通路」という意味であり、効率よく社員が動けるような動線になるように、レイアウトやデザインを考えることが大切です。動線がごちゃごちゃしていては、オフィス内での社員の動きにも乱れが出ます。デザインやレイアウトにこだわり過ぎるあまりに、動線が複雑化してしまっては機能性が損なわれてしまいます。さらに、動線が複雑化していれば効率が下がるだけではなく、社員同士のコミュニケーションにも影響を及ぼしてしまいます。メインとサブの動線を明確にし、無駄な動線を作らないことが肝心です。
オフィス家具にこだわる
オフィス家具は、おしゃれなオフィスにとっては必要不可欠です。こちらもデザインを重視しつつ、しっかりと機能性を持った家具にこだわりましょう。日本や海外メーカー様々ありますので、自社のコンセプトや各テーマに合うオフィス家具を選定します。オフィス家具に求める機能性ですが、効率よく仕事がはかどるデスク、長時間座っていても疲れないチェアなど、業務効率化も意識した家具が好ましいです。デザインに特化させてしまうと機能性が失われてしまいますが、適材適所で配置するといいでしょう。
会議室ごとにデザインを変える
アメリカの航空会社では、いくつもある会議室を異なるデザインにしている会社が多いです。理由としては、常に新しい場所という認識を与えることで、アイデアが生まれやすくなるから。人は集中力が途切れているときに、場所を変えることで脳をリフレッシュさせることができます。会議では集中力が必要になるため、疲れた状態の脳ではアイデアも生まれにくいです。ですから、会議室など集中力を要するスペースの内装を変えることを検討してみるのもオススメです。
非日常感を演出する
おしゃれなオフィスには「普段体験することのない非日常感」も大切です。それは社員をワクワクさせ、モチベーションアップにつながります。非日常感は話題性を生みやすく、クライアントや来客の記憶にも強烈に残り、それが新たなビジネスチャンスにつながる可能性もあります。非日常感を演出すると、内容次第でワクワク感やリラックス効果も得られるため、企業の入り口であるエントランスや通路、社員のリラックスルームなどで非日常感を出すと効果的です。
社員の意見を取り入れる
デザインや機能性をさらに向上させるためには、実際に働く社員の意見も重要です。それぞれの部署で、それぞれの業種ごとに意見をしっかり聞きましょう。何事も使い始めは、細かい部分にまで意識が届かないことがあります。実際に働いていくにつれて、改善点が出てくることも多いです。ですから現場で働く社員の声を聞いて懸念点を洗い出し、どうすれば生産性向上につながるのかを検討して、改善を繰り返すことが重要です。その積み重ねで、おしゃれで機能的なオフィスが完成していきます。
機能的なおしゃれオフィスを目指そう
おしゃれなオフィスは、デザイン面だけではなく機能的な部分にもこだわることで、社員のモチベーションアップや交流を活発化させることができます。社内だけではなく社外の評価もアップしやすく、新たなビジネスチャンスが生まれるかもしれません。理想通りのオフィスを作るまでには時間とコストはかかります。ですが、ポイントを抑えてこだわった分は生産性向上につながります。その結果、利益がアップしていけば御の字です。働く社員やクライアントのみならず、地方に眠っている優秀な人材採用にも貢献してくれるでしょう。当記事でおしゃれなオフィスについて、理解を深めて頂けたのであれば幸いです。