オフィスのコスト(経費)削減に効果的な24個のアイデアまとめ
「オフィスを借りているけど、コロナの影響もあってコスト削減を考えている。オフィスでは、どんなコスト削減ができるのか知りたい。また、削減するときのポイントもあれば教えてほしい。」こんな悩みを持つ方向けに、オフィスのコスト削減についてまとめてみました。
当記事では、オフィスで削減できる3つのコストという基本的な部分から、実際にコスト削減の可能性がある24個の削減アイデアを解説しています。オフィスのコスト削減したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
オフィスで削減できる3つのコスト
オフィスで削減できるコストには、主に下記3つの種類があります。それぞれに特徴があり、削減できるコストも様々です。
オフィスコスト
オフィスコストは「家賃」「PC・OA機器購入代またはリース費用」「デスクや事務用品などの備品購入代」「印刷代」「ソフトウェア代」など、オフィスを使用する際に必要なコストです。コスト削減の中でも、オフィスコストはランニングコストを大きく削減できる可能性があります。
オペレーションコスト
オペレーションコストは「人件費」「物流費」「通信費」など、オペレーションに必要なコストです。オペレーションコストが大きくなっていれば、業務効率化などを推進することでコスト削減できる可能性が大きいです。
エネルギーコスト
エネルギーコストは「水道光熱費」「ガソリン代」など、オフィスを使用、または業務遂行に必要なコストです。一つ一つは小さいコスト削減ですが、塵も積もれば山となります。多くの企業が様々なコスト削減に取り組んでいます。
オフィスのコスト削減アイデア24案
上記でご紹介した3つのコスト「オフィスコスト」「オペレーションコスト」「エネルギーコスト」別に、コスト削減アイデアを解説します。すぐにできるものがあれば即日実践して頂き、できなくても見直すきっかけになるはずなので、ご活用ください。
オフィスコスト削減アイデア
オフィスコストで活用できる削減アイデアを、ご紹介します。
家賃交渉する
オフィスコストの中でも、一番大きなコストになるのは家賃です。都会に近いほど家賃は高額になっていきます。敷金・礼金はもちろん、契約自体が半年や年単位が多いためランニングコストが大きくなります。そこで、管理会社やオーナーさんに下げてもらえないか、お願いしてみましょう。家賃交渉の際にポイントになるのが「立地」「入居状況」「築年数」などです。例えば、駅から遠く築年数が数十年以上経っており、入居状況が悪い物件、いわゆる不人気物件であれば家賃交渉の余地があります。さらに、不動産業界には繁忙期(1~3月)と閑散期(4月や5月など)があり、閑散期を狙うと交渉に応じてくれる可能性があります。
オフィス移転を検討する
事業規模に合わせたオフィスになっているかも、確認しておきたいところです。一般的には売上に対する利益の10~20%ほどが、家賃平均だといわれています。オフィスの立地は信頼性やアクセスの良さにつながり、クライアントからの評価もアップします。ですが、利益に見合わない家賃を払い続けても、どうなるか分からない世界です。現状で利益に見合わない家賃であれば、利益に見合った家賃の低いオフィスへの移転も検討したほうがいいでしょう。
シェアオフィスを検討する
上記でオフィスの移転を検討したのであれば、シェアオフィスという選択肢もあります。シェアオフィスは、通常の賃貸契約よりも「格安で好立地なオフィス」に移転することが可能です。家賃相場はピンキリですが、都会で利用人数が多くなるほど高額になります。ただし、契約期間が月単位であったり、オフィスのデスクなどの備品が用意されていたり、通信環境が整っていたりと、自らオフィスを構築する手間が省けます。シェアオフィスを活用するのも悪くない選択肢です。
備品はまとめ買いする
オフィスでよく使う備品としては、事務用品が代表的です。事務用品は一つ一つが大きな金額ではないため、使えなくなったら単品で購入して買い足すということもあるでしょう。ですが、塵も積もれば山となります。こうした使用頻度の高い事務用品などの備品はまとめがいして、一つあたりの単価を下げることでコスト削減になります。大きなコスト削減にならないため、放置してしまうこともあるでしょう。細かい部分でも意識できるようになれば、他のコスト削減できる部分も見えやすくなります。
清掃代など相見積もりを取る
オフィスの清掃は社員がおこなうこともありますが、業者におこなってもらうこともあるでしょう。その場合は、昔からの付き合いもあるかもしれませんが、意外にコストがかかっていることがあります。付き合いも大事ですが、コスト削減につながるのであれば相見積もりをしてみましょう。清掃代のみならず、オフィスに導入するシステムやサービスなどは、相見積もりをして自社の利益に適した業者選びをすることも肝心です。
OA機器やPCのレンタル化を検討する
自社で購入する場合には初期費用が大きくかかるため、利益が上がっていないスタートアップ企業や利益が少ない企業にとっては大きなコストです。こうしたコストを削減するためにも、レンタル化を検討してみましょう。月々のランニングコストはかかりますが、メンテナンスもレンタル会社がおこなってくれます。ただし、レンタル契約は長期化するほど購入費用よりも総額は高くなりますので、その間に利益を上げて自社で購入するといった対策も必要になります。
刷り放題サービスを活用する
印刷代も多くの企業にとってはコストになります。刷り放題サービスも検討してみるといいでしょう。印刷物が多い企業に効果的で、刷り放題なのでモノクロでもカラーでも0円になります。その分、月額料金は少し高くなるものの、メンテナンス時の対応や年間で見たときのコスト削減を考えれば安くなる可能性があります。リースからの切り替えで、状況次第では50%~のコスト削減をおこなえることもあるようです。現状の印刷代と比較してみると、コスト削減につながるかもしれません。
資料の電子化を検討する
資料を電子化することで、印刷代などのコストを削減することができます。「電子契約システム」「インターネットFAX」「見積書や請求書などをPDF化」など、おこなえる対策はあります。取引先によっては受け付けてくれないかもしれませんが、お願いしてみるだけでもコスト削減につながり、資料管理も楽になるのでオススメです。
オペレーションコスト削減アイデア
オペレーションコストで活用できる削減アイデアを、ご紹介します。
社内研修はe-ラーニングを導入する
新人研修などの研修時には、担当社員が研修をおこなう場合が多いです。ですが、eラーニングを導入することで、担当社員の時間を他の業務に活用することができます。システムにできる部分はシステムに任せ、社員でしかできない仕事は社員に任せることで、生産性向上につながるので、結果的にコスト削減にもつながります。
チャットボットなどの導入を検討する
お問い合わせも社員などで対応することが多いですが、チャットボットなどの自動返信機能を持ったシステムの導入も検討してみましょう。初期費用は発生しますが、それでも長期的に見ればお問い合わせに対する手間や、お問い合わせに割く人員も減らせます。生産性向上や人件費削減が期待できます。
アウトソーシングを検討する
社員を雇うことで社会保険料の負担が大きくなりますが、外部へのアウトソーシングを検討することで、社会保険料のコスト削減につながります。社員にしかできない仕事は社員に任せ、社員以外でも任せられる仕事はフリーランスなどのアウトソーシングも検討しましょう。
インターネットバンキングを活用する
大手銀行や地方銀行に、法人口座を持っている企業がほとんどでしょう。そうした銀行以外にもインターネットバンキングを活用することで、コスト削減につながる可能性があります。毎月の振込手数料が特定の回数無料になったり、振込や入金確認などの手間が最小限で済むため、銀行への移動に必要なコストや時間が削減できます。
クラウドサービスを活用する
クラウドサービスを活用することで、社内や外部との資料共有がスムーズになる可能性があります。部署から部署への移動の手間であったり、取引先に出向いて確認してもらう回数も減らせます。結果的に、時間と移動に必要なコストが削減できるため、クラウド化できる部分はしておくといいでしょう。
テレワーク実施を検討する
コロナの影響でテレワークを実施する企業が増えています。テレワークを実施することで、社員は自宅で仕事をすることになるため、通勤時に発生するストレスや時間、交通費を削減することが可能です。状況次第ではありますが、コスト削減と生産性向上に役立つため、テレワーク実施を検討する価値はあります。
ノー残業デーを実施する
日本ではバブル期から残業文化が定着しており「仕事が終わらなければ残業でカバーする」という風潮があります。ですが、残業代は企業にとって大きなコストになりますし、「勤務時間内に終わなければ残業すればいい」という意識は生産性低下につながります。ですから、1日でもノー残業デーを実施し、残業代のコスト削減と生産性向上に努めてみましょう。
エネルギーコスト削減アイデア
エネルギーコストで活用できる削減アイデアを、ご紹介します。
電源をこまめにON/OFFする
オフィスでは様々な電源を使用しています。照明・PC・プリンターなどです。その中には、あまり使用していないけど電源が入ったままのものもあるかもしれません。細かい部分ですが、そうした使っていない部分の待機電力もコスト削減につながります。使用していなときはOFFにしたり、省電力モードなどを活用しましょう。
固定電話からIP電話へ変更する
固定電話よりも割安で使用できるのがIP電話です。IP電話はインターネット通信を利用した電話で、基本料金や通話料が固定電話よりも安くなります。固定電話にこだわりがなければメリットが大きいので、IP電話への切り替えも検討してみるとコスト削減につながります。
スマートフォンを格安SIMにする
大手キャリアの契約はサポートなどが充実しているため料金は高めですが、MVNO(格安SIM提供事業者)が提供しているプランでは、大手よりも安く通信費をおさえることができます。使用人数が多いほど効果も大きくなりますので、格安SIMに抵抗がなければ乗り換えてみるのもいいでしょう。
法人カードを活用する
会社として何かを購入する場合や、ガソリン代などの費用を支払うさいには、法人専用カードを活用しましょう。ポイントやマイルなどが、使う金額に応じて貯まっていきます。法人として使う機会は多いので、ポイントやマイルなどが貯れば結果的にコスト削減につながります。
冷暖房機器の温度管理をする
オフィスの規模によりますが、冷暖房も意識しておくといいでしょう。電源のON/OFFに関しては状況によって、常時稼働させておいたほうがお得になる場合があります。ですが、温度管理に関しては一定の温度に固定させ、無駄に電力を消費しないよう意識しておくことでも、コスト削減効果はあります。
蛍光灯をLED化する
蛍光灯よりもLEDのほうが購入費用は高めですが、長期的に見て寿命を考えるとLED化させるほうがコスト削減につながる場合があります。明るく寿命が長いということは、交換する手間であったり業務への支障も少なくなります。実際に、年間で数千円ほどのコスト削減になったというケースもあるので、検討する価値はあるでしょう。
PCやOA機器の見直しをする
現状で必要以上のスペックのPCであったり、使わない機能が多いのにリースしているOA機器などがあれば見直ししてみましょう。売上につながっていないのに、オーバースペックな設備は無駄になります。業務上、支障がなければ必要最低限の設備で環境を整えることでコスト削減につながります。
テレワークを実施する
オペレーションコストでも触れましたが、テレワークを実施することでオフィスのエネルギーコストの削減も可能です。社員が使っているPCやオフィスの空調なども、テレワークを実施して人員を減らすことで使用量を減らせます。職種や状況によっては難しい場合もありますが、選択肢として検討する価値はあります。
アイデアを活用してオフィスのコスト削減を目指そう
オフィスのコスト削減は永遠のテーマですが、コロナ禍では特に不要なコスト削減をおこなっていかないと、不安な世の中になっています。まずはコスト削減計画書などを作成し、大きく削減できる項目から取り組んでいきましょう。目に見えて削減できることが実感できれば、社員も協力してくれやすくなります。そして、細かい部分まで取り組んでいき、習慣化させることができれば利益も少なからず上がるでしょう。当記事のアイデアでコスト削減が実現できれば幸いです。